ミルという単位

今朝、Tokyo MXで「全国百線鉄道の旅」という番組が放送されていました。サブタイトルは「阿蘇高原の大パノラマ 豊肥本線」。阿蘇カルデラを横断し大分市と熊本市を結んでいます。雄大な景色を車窓に見ながら、ガタゴトと列車の旅をするのもいいものだなぁ~と思いましたw。

豊肥本線あそぼーい

豊肥本線あそぼーい
(立野駅でスイッチバックするよ)

この鉄道、立野駅で「スイッチバック」という急斜面を進行方向を変えることで勾配を緩和し登坂します。
このとき、テレビの解説の方が「・・・傾斜は36パーミル・・・」ということを言っていました。

「パーミル???」。聞きなれない単位に興味を持った私は、Wikipedia大先生に教えてもらうことにしましたwww。

Wikipedia大先生よると、パーミルは「‰」と書き、「ミル(mil)と同じ」に使ってよいそうです。
「ミル(mil)という単位は主に軍事関係で使われる角度(平面角)の単位である」とあります。フムフム・・・。
「1ミルは(\displaystyle{360/2000\pi})で約0.0573度。円周は約6283ミル」。
なんと、円周は「約」6283ミルと、数学らしからぬ「約」という数字が使われているではないですか!?

これは、とても気になります!

1ミルの元もとの定義は「1ミリラジアン(mrad)」だそうです。
そして、実際には「それに近い、円周を霧の良い値で分割した角度をもって1ミルとしている。NATO各国ではどれに近い切りのいい値で、円周を6400等分した角度(約0.056度)と定義している」
なんともまぁ、数字の世界では珍しくゆるい考え方が「ミル」なんだなぁって、ちょっと微笑ましく思いましたw。

豊肥本線スコープ目盛り

スコープ内の目盛り

そして、さすが軍事関係で使われる単位!
多くの軍事用コンパスやスコープに、このミルという単位でメモリが刻まれているのだそうです。
このスコープなどを使って対象物を見ると、対象物までのある程度の距離を簡単に計算することが出来るとありました。実用的ですね!

対象物の実際の幅または高さ(m) / 対象物までの距離(km) = 対象のミル角

おぉ、何となく凄そう・・・。とは思うものの、実際にはどうやって使っているのでしょうねw。
調べてみたら、1)目標物の大きさが分かっている場合には距離が、2)目標物までの距離が分かっている場合にはその大きさが、おおよそだろうと思いますが分かるそうです!

例えば、身長1.7mの人がスコープを見て20milに入って見えた場合、

\displaystyle{\frac{1.7 (m) \times 1000}{20 (mil)} = 85.0 (m)}

となり、その対象物までの距離が「約」85mという事が分かるという事です!凄い!
分子で1000をかけているのは、kmに単位を揃えるためなのか、ちょっと気になるところです。

なかなか面白い単位でした。

今度列車や登山などに行ったときには、ちょっと使ってみようかなぁ~って思いましたwww。

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