関数電卓と私

私が通っていた小学校の校門の目の前に「一貫堂書店」という小さな本屋さんがあった。学校で使う文房具類や書籍はいつもここで買っていた。

小学校六年生頃のことだっただろうか、どんな書籍棚だったかはもう記憶にないが、私がコンピュータにのめり込むきっかけとなった本に出会う。

『マイコン宇宙講座(中野主一氏著)』

マイコン宇宙講座表紙

この本を知っている方は沢山居るでしょう。かなり有名な本だと思います。

小学生の私には見つけて直ぐに買う事が出来ない値段でした。
この本が売れてしまわないか、かなり長い期間立ち読みして見張っていた記憶があります(笑)。
中学生になって小遣いがUPしてやっと手にした本です。

内容は専門的ではありますが、図や写真がふんだんに使われており、今となっては非常に理解しやすい本だと思います。でも、三角関数で表現された数式、ルートや対数など、中学に入学したばかりの私にはチンプンカンプンでした(笑)。

また、この本は当時NECから発売されていたPC-8001というマイコン上で動かすように、N88-Basicという言語でプログラムが紹介されていました。
(画像はPC-8001。ネットから拝借しましたw)

PC-8001

NEC PC-8001

PC-8001は当時でも定価168,000円と、中学生の私にとっては高額すぎて夢のまた夢でした。

毎日のようにこの本を読んで、いつかNEC PC-8001を手に入れようと思っていましたね(笑)。

本に書かれてある数式の意味もわからなかったですが、なんとなくsin()やcos()なんて記号?を見ていると、なんか立派な技術者のような気分になったものです(笑)。

何とかして本に書かれている数式を自分なりに扱ってみたくなり、電気専門の父の部屋を探していると、Casioのfx-310という関数電卓を見つけました。

casio_fx310

CASIO fx-310

これが、私が一番最初に出会った関数電卓です。

Casio fx-310を(これも大した意味もわからず)触っていると、こんな小さな機械なのにとても壮大なことが出来るのではないか?と夢見たものです。それから30年近くが過ぎました。最近また関数電卓の魅力に取り付かれ、最新の機種からヴィンテージ物まで、少しずつ集めることが趣味となり、このブログでも少しずつ紹介していきたいと思います。

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